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仏像にはどんな種類があるのか

【仏像には役割がある】
 仏教の特徴としてさまざまな種類の仏像があります。例えばキリスト教などはイエス・キリスト像やマリア像だけが祀られているのに対して、仏教では釈迦だけを唯一祀るのではありません。

 仏教でも初期においては「釈迦如来」と呼んで釈迦そのものを唯一礼拝していましたが、小乗仏教から大乗仏教へと仏教が様変わりしていく中で悩みや苦しみをもつ人々を救うためには釈迦以外にも、例えば死や不安を取り除く役割のある阿弥陀如来や病苦を治す薬師如来、怠け心を戒める菩薩、悪行をこらしめる明王など、さまざまな人々の救いに対応するために数多くの仏が作られていきました。

【仏像にはパターンがある】
 仏像は大別すると如来、菩薩、明王、天の四つに分けることができます。

 まず、如来とは別名仏陀ともいい、本来の意味における仏像とは如来像のことで、仏さまの教えの根本である悟りを表したものです。如来には釈迦以外にも阿弥陀如来、薬師如来、大日如来などの如来をかたどった仏像があります。

 菩薩は仏の教えに人々を導く役割をもった仏像です。「観音さま」として有名な観世音菩薩や「お地蔵さま」として知られる地蔵菩薩をはじめとして、弥勒菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、日光菩薩、月光菩薩、勢至菩薩などがあります。

 明王はもともとインドのバラモン教の神様で、邪悪から人々を救う役割をもった仏さまとして仏教に取り入れられました。「お不動さま」として親しまれている不動明王や降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王が五大明王として有名です。

 天はもともとインドのヒンズー教の神様で、仏教においてはそれらの神様が仏教に帰依したという形で仏教の守護神として取り入れられました。寅さんで有名な帝釈天、梵天、弁財天、吉祥天などがあります。

 これらの他にも羅漢といって、仏教を修行した結果、煩悩を断って人々の信仰を受けるのにふさわしい境地に達した実在の僧侶、釈迦の弟子やインド・中国・日本などの仏教各宗派を開いた宗祖、普及に努めた僧侶達などの像などがあります。