この部屋では私の読んだお気に入りの本をご紹介します。カテゴリは以下の通りです。

 歴史・時代もの歴史・時代もの   宮城谷昌光さんの本宮城谷昌光さん   それ以外のジャンルの本それ以外のジャンルの本

 ちょっと分野に偏りがあるかもしれませんが、私が最近読んだ本を紹介しています。

 なお、記載しているは1点、は0.5点として、私の独断と偏見によるお薦め(好み)度を5点満点で表しています。いろいろと異論もあるかと思いますし、間違っていることもあるかもしれません。これらのご意見・ご感想はメールまたは掲示板にてお待ちしております。

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【その他ジャンルの本】
著者/書題/出版社 簡単な紹介文
2018/5/1
2017/1/27
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Cursed Child
eBook
(邦題:ハリー・ポッターと呪いの子)
 ローリングさんのサイト
Pottermoreでは、一昨年から報知されていて、気にはなっていた作品でした。ちょっと遅くなりましたが、やっと読むことができました。今回は最初から原書にチャレンジです。(^_^;
 内容は、実際に読むまでのお楽しみとして、以下「BOOK」データベースよりの引用です。
    8番目の物語。19年後。 『ハリー・ポッターと死の秘宝』での戦いから19年が経ち、父親となったハリーが2人目の子どもをホグワーツ魔法学校へと送り出したその後の物語です。ハリー・ポッターとして生きるのはもちろんたいへんなことだったのですが、その後のハリーも決して楽ではありません。今やハリーは、夫として、また3人の子を持つ父親として、魔法省の激務に押しつぶされそうな日々をすごしています。ハリーがすでにけりをつけたはずの過去と取り組まなければならない一方、次男のアルバスは、望んでもいない"ハリー 一家の伝説"という重圧と戦わなければなりません。過去と現実は不吉にからみあい、父も子も痛い真実を知ることになります。
 本書の正式名称は『Harry Potter and the Cursed Child - Parts One and Two (Special Rehearsal Edition)』、つまりこれはロンドンで公演されている演劇の台本です。なので、これまでのハリーポッターシリーズを期待している人はちょっと戸惑うかもしれません。
★★★
2017/12/28
J. K. ローリング、ジョン・ティファニー&ジャック・ソーン著
松岡 佑子 訳
ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部
静山社
 実は、翻訳版が出る前に英語版『Harry Potter and the Cursed Child』を読んだのですが、細かいところでちょっと???的なところがありましたので、翻訳版を読んでみようと思った次第です。
 前回英語版で、ちょっと???的なところというのがいろいろありましたが、その中でも最後の最後のところがちょっと意味不明で残念でした。しかし、今回邦訳版を読んで腑に落ちました。やっぱりプロの翻訳はすごい!情けないことに、英語力は全然ダメですね・・・(^_^;
 でも、逆に翻訳版の内容に???という箇所もいくらかありました。(生意気!)今度、また英語版を読んでみたら楽しそうです。
★★★★
2017/11/23
中島 京子 著
ゴースト
朝日新聞出版
 本書は、新聞の書評を見て読む気になりました。全7編の短編集で、確かに「現代版怪談」という感じの作品でした。というと、ちょっと誤解があるかもしれませんが、決して暗い作品ではありません。むしろ、ユーモアがあったり、ちょっとホロリとさせられたりという作品でした。
 目次
第一話 原宿の家
第二話 ミシンの履歴
第三話 きららの紙飛行機
第四話 亡霊たち
第五話 キャンプ
第六話 廃墟
第七話 ゴーストライター
 この中で、私が気に入ったのは『第四話 亡霊たち』です。91歳で亡くなった曽祖父と女の子との話で、曽祖父が「リョウユーが来ている」と口走ったことから話が始まります。「リョウユー」とは何なのか、だいたい想像はつくものの、楽しませていただきました。
★★★★
2017/11/09
南方 熊楠 著
評論など
eBook(amazon)
 南方熊楠という名前は聞いたことがありますが、「大正の奇人」とか「苔類の生物学者」らしいということしか知りませんでした。amazonで本のコーナーを見ていたところ、彼の著作が見つかりましたので、さっそく読んでみることに。
 今回読んだのは2編のみですが、なるほど、奇人といわれるところがちょっとわかったような気がしました。いろいろと雑学が豊富そうで、話し始めたら止まらないタイプ?
 ・神社合祀に関する意見
 ・十二支考 09 犬に関する伝説
★☆
2017/10/29
宮沢 賢治 著
銀河鉄道の夜 他
eBook(amazon)
 宮沢賢治の童話を読んでみました。大昔に読んだような気もしますが、ちょっと記憶が怪しい・・・(-_-;)
 今回読んだのは以下の3作品です。『セロ弾きのゴーシュ』は読んだ記憶はありませんが、とても気に入りました。
 ・銀河鉄道の夜
 ・風の又三郎
 ・セロ弾きのゴーシュ
★★★★
2017/8/30
Carroll Lewis 著
Alice's Adventures in Wonderland HTML Edition
eBook(amazon)
 ディズニー映画で有名な作品ですが、書籍を読むのは初めてでした。子供向けに書かれたものだからでしょうか、英語力の乏しい私にも読みやすかったです。
 映画やアニメの印象が強くて、読んでいるうちに頭の中には映画に登場するキャラクターが浮かんできます。でも、物忘れからか、本書に登場する方々がすべて映画やアニメで見たか自信がありません・・・(泣)もう一度見てみようかな。
★★★★☆
2017/8/4
H. G. Wells 著
The Invisible Man - A Grotesque Romance
eBook(amazon)
 本作品の主人公は、自分の体の反射・屈折を空気と同じにすることにより、自らを透明人間にするという光学の研究を成し遂げた科学者Griffinです。彼は透明人間になった後、ちょっとしたいたずらをしますが、それがが次第にエスカレートして、ついには殺人を犯します。
 子供の頃に読んだ記憶はありますが、細かいところはすでに忘却しており、しかも今回は英文なので初めて読むような感じでした。ちょっとは慣れたのか、前回読んだ「タイムマシン」よりはスムーズに読めた感じ。でも、ボキャブラリは相変わらず増えません・・・(泣)
★★★★
2017/6/21
鴨 長明 著
方丈記
eBook(amazon)
 有名な出だしで始まる鎌倉時代に書かれた随筆です。
    行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。
 高校時代に古文の授業で読んだはずなのに、細かいところは殆ど記憶にありませんでした。読んでいるうちに、「あぁ、こんな世捨て人の文章だった」と懐かしかったです。天災や人災で、この世が厭になったのでしょうかね。
★★★
2017/6/15
Lafcadio Hearn 著
Kwaidan: Stories and Studies of Strange Things
eBook(amazon)
 少し前に邦訳版をいくつか読んだのですが、原書を読みたくなりました。ちょっと古い作品ですが、個人的には「よみやすい」という印象でした。(ちょっと生意気?)
 作品は大きく2つに別れており、最初の方がいわゆる「怪談」もので、後の方が虫に関する研究(?)です。「怪談」は一部高校時代副読本に使われていて、なつかしかったです。
目次
・INTRODUCTION
・THE STORY OF MIMI-NASHI-HOICHI
・OSHIDORI
・THE STORY OF O-TEI
・UBAZAKURA
・DIPLOMACY
・OF A MIRROR AND A BELL
・JIKININKI
・MUJINA
・ROKURO-KUBI
・A DEAD SECRET
・YUKI-ONNA
・THE STORY OF AOYAGI
・JIU-ROKU-ZAKURA
・THE DREAM OF AKINOSUKE
・RIKI-BAKA
・HI-MAWARI
・HORAI
・INSECT STUDIES
 BUTTERFLIES
 MOSQUITOES
 ANTS
★★★★★
2017/5/17
H. G. (Herbert George) Wells 著
The Time Machine
eBook(amazon)
 子供のころ読んだという記憶はありますが、内容については殆どおぼえていませんせいた。多分、子供のころ読んだのは、子供向けに編集されたものだったのでしょう。原書を読み直してみると、著者が言いたかったことは、単なる冒険譚ではなく文明の進化に対する思いだったのでしょう。
 お話の内容は、Time Traveler が8千世紀後に行き、冒険の末現代に戻ってくる話をするというものです。私が読んだのはボランティアが作成したパブリックドメイン版ですが、イラストも載っていて、いかにも子供向けの絵でした。しかし、ここに書かれているのは決して子供向けのものではなく、科学の進化に対する警鐘でした。(って、いかにも評論的でちょっと恥ずかしい・・・汗)
★★★★☆
2017/4/19
魯迅 著
井上紅梅 訳
阿Q正伝
eBook(amazon)
 本書は、大昔から読みたいと思っていた作品です。しかし、なぜかこれまで手にすることはありませんでした。なぜそんな気持ちを持ったのか忘れてしまいましたが、なんとなく敷居が高いというか、取っつきにくいという感じでした。
 阿Qは清朝末の田舎に住む、金があれば博奕や酒に手を出すような読み書きもできない日雇い労働の庶民です。その頃、革命が大きな風を吹かし始めていた時代でしたが、彼は意味もわからず「革命だ!」と叫んだだけで無実の罪を着せられて死刑になってしまう。その不条理さを描きたかったのでしょうか。
★☆
2017/4/12
島崎藤村著
破戒
eBook(amazon)
 これまで何度か読んでいますが、この作品にはいつも泣かされます。穢多(えた)という、士農工商の下、非人とも並んで称される家に生まれて、父親からの「このことは決して口にするな。誰に対しても」という戒めをずっと守ってきた丑松。その彼が尊敬する先生の死に会って、ついに破戒を決心します。
 日本に昔から根付いていた差別の不条理さ。最近世界中で台頭してきているように思われる差別に対する思いを強くしてくれました。
★★★★☆
2017/3/29
新渡戸稲造著
Bushido, the Soul of Japan
eBook(amazon)
 もともと日本人の新渡戸が外国人に日本のことを紹介するために書いた作品なので、これが原本です。100年以上も前に書かれたものですし、内容が内容だけにかなり難しいものでした。途中、キリスト教との比較などが出てきて、ちょっと首をひねったのですが、よくよく考えると新渡戸はキリスト教の人でした。(笑)
 (私の英語力が足りないだけでしょうが)言い回しが難しく、初めて聞くような単語がたくさん登場します。本書で「Confucius」「Mencius」がそれぞれ孔子・孟子のことだということを初めて知りました。(笑)
★★★☆
2017/2/29
小泉 八雲著
怪談
eBook(amazon)
 高校の頃(?)英語の教材として勉強の材料になっていたことを思い出しました。いまでも、「Mujina」の出だし「there is a slope called Kii-no-kuni-zaka, 」というフレーズは今でも憶えていて、急に読みたくなった次第です。
 今回読んだのは、以下の4篇です。
 (1)貉(むじな) 小泉八雲著, 戸川秋骨訳
 (2)ろくろ首   小泉八雲著, 田部隆次訳
 (3)雪女     小泉八雲著, 田部隆次訳
 (4)耳無芳一の話 小泉八雲著, 戸川秋骨訳

★★★
2017/2/22
フランツ・カフカ著
原田義人訳
変身
eBook(amazon)
 かなり昔、数十年前子供(?)の頃読んだものを今回読み直しました。作品のおおまかな内容は憶えていましたが、結末のところは記憶がありませんでした。
 ある日、目が覚めたら別のものに変身していた・・・なんてことを考えただけでも恐ろしいですが、本作品には恐怖や暗さはありません。むしろ家族は生活はそれまで通り明るいくらい、本書はさすがに名作、すばらしいです。
★★★★
2017/2/17
太宰 治 著
斜陽
eBook(amazon)
 作者は「破滅型作家」を代表すると言われているそうですが、本作品はそのなかでも最高峰とされている作品です。
 時代は敗戦直後、世の中がガラッと変わったことにより、それまでのおっとりとした何ひとつ心配のいらない生活をしていた華族が次第に落ちぶれていきます。東京の邸宅を売り、伊豆の別荘に移り住み、これまで経験したことのない畑仕事まで始めます。財産を売りながら明るく生活していますが、暗い空気が覆うようになっていきます・・・
★★★★☆
2017/2/10
太宰 治 著
人間失格
eBook(amazon)
 本作品は大庭葉蔵という人の三部からなる手記という形にしており、はしがきとあとがきを書いたのが「私」としています。しかし、読んでいるうちに、これは太宰自身のことではないかという気がしてきました。
 ちょっと読み続けるのが苦しくなってくるような重い作品でした。
★★★★
2017/1/29
中島 敦 著
名人伝
eBook(amazon)
中国を舞台にした作品です。
短編小説で、ちょっと出かけた際にあっさり読み終えるほどのボリュームでした。
★★★
2017/1/28
太宰 治 著
お伽草紙
eBook(amazon)
太宰の作品というのでちょっと暗いイメージがありましたが、とんでもない。まるで落語のような楽しい作品でした。
<目次>
1.瘤取り
2.浦島さん
3.カチカチ山
4.舌切雀

 作者が「舌切雀」の中に書いていたのですが、本当は、もう一つ「桃太郎」を書こうとしたらしいです。でも、彼は日本人の中の英雄中の英雄だったので、書きようがなかったとか。(笑)
★★★★
2016/12/20

フィリップ・ボール著
池内了/小畑史哉訳
ヒトラーと物理学者たち
- 科学が国家に仕えるとき
岩波書店
 ナチス・ドイツにおいて、量子力学という原子爆弾に通じる「諸刃の刃」の研究者たちが国家とどう付き合っていたかということを丹念に追求した作品です。一般的には、科学者は権力には興味を持たないと思いますが、結果的に国の暴走に手を貸すことになることがあります。
 日本においても、先日防衛省が科学研究のスポンサーになるというニュースが流れました。研究者へのインタビューもテレビで見ましたが「単に研究費がほしかった」と、自分の研究が最終的には人を傷つけるものになるという意識は全く感じられませんでした。本書を読んでいるとき、このようなニュースが流れたことにショックを受けました。
 本書で主に取り上げられているのは、ドイツのノーベル賞受賞者のデバイ、プランク、ハイゼンベルクという3人です。当然ながら、私も名前(だけ)はよく存じています。他にも、数多くの科学者たちがどう考え行動したのか、あるいは行動しなかったのかということを膨大な資料をもとに調べています。また、アメリカのマンハッタン計画に関わった科学者に関する記述は少ないものの、多少は触れています。
 自分の研究が最終的にどうなるか、ということを知ることは難しく、知ったとしても正しく行動することはもっと難しいことなのでしょうかね。
★★★★
2016/12/4

Agatha Christie 著
AND THEN THERE WERE NONE
eBook
邦題:『そして誰もいなくなった』
 本書を読んだ人の中には「このトリックは反則でしょう」という人もいるくらい、びっくりするくらいの推理小説です。私も邦訳版は読んだことがあり、おおよそのところは憶えていました。しかし、原書を読んで驚いたのは、その緊張感でした。映画にすれば、すばらしいものができるようです。残念ながら、邦訳版(私の読んだものの訳がいまいちだったのかもしれませんが)ではこんな緊張感はなかったという記憶があります。
 本書のストーリーはここには書きません。アガサ・クリスティには傑作がたくさんありますが、探偵のキャラクターに頼らないという意味で、代表作のひとつといえます。
★★★★☆
2016/11/4

アントニオ・G・イトゥルベ著
小原京子訳
アウシュヴィッツの図書係
集英社
 アウシュヴィッツはホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人大虐殺)の象徴的な「絶滅収容所」のある所です。日本人には遠い国で起きたことのように思う人が多いかもしれませんが、そんなことはない。人間の狂気が起こした大犯罪の舞台の一つと思います。私は、今年この地を訪れました。とても重たい経験でしたが、ガイドをしてくださった中谷さんが「ここに来て、ここの空気を吸って、多くの国の人たちがここで出会うことが大切だと思います」と言われました。確かに、イスラエルから来た生徒たちとドイツから来た生徒たちがそれぞれの想いで同じ場所にいたのを見て、まずはこれからはじめることだと思いました。先日、広島にオバマ大統領が訪れた時も同じことという感慨を持ちました。
 本書の主人公はエディタ(愛称ディタ)というユダヤ人少女です。アウシュヴィッツ・ビルケナウ収容所の31号棟に子供たちのための学校や幼稚園があり、そこで図書係をやっていた人です。図書係といっても、ナチスは本を収容者たちが持つことなど許していません。まさに命がけの仕事でした。洋服の裏に秘密のポケットをつけ、そこに隠すのです。その図書館の蔵書数はすり切れてすぐに壊れてしまいそうな本が8冊でしたが、その本をこっそりと修理して貸し出したり、夜は秘密の場所に隠すのが仕事でした。その困難な仕事をわずか10歳そこそこの少女がつとめていたのです。
 収容されているユダヤ人やポーランド人、それに対してSS(ナチス親衛隊)の看守や医師たちがディタを中心に描かれています。待遇の悲惨さは、先日目にした場所で行われていたことなので、リアルさで息苦しくなるようです。その人々の中で、フレディ・ヒルシュというドイツ系ユダヤ人で、ナチスと交渉して学校などを作ることを認めさせた人物が印象的です。彼が陸上チームの選手たちに話していたことです。
    「最強のアスリートは最初にゴールを切る選手ではない。倒れるたびに立ち上がる選手だ。腹が痛くても走り続ける選手。ゴールが果てしなく遠くても、あきらめない。ビリになっても、彼こそが勝者だ。一着になりたくても、かなわないことだってある。しかし君は最強の選手にはなれる。それは君次第だ。君の意思、君の努力次第だ。僕は君たちに催促の選手になれとは言わないが、最強の選手を目指してほしい」
 物語の最後の方で、このフレディはレジスタンスの収容者から反乱のリーダーになってくれと頼まれます。武装したSSに対し、反乱が成功するとは考えられません。フレディは一人で考えさせてほしいと言って部屋に戻り、鎮静剤を大量に飲んで死んでしまいます。人々は自殺したのはフレディの弱さだと話しますが、ディタは最後まで英雄のフレディが自殺したとはどうしても信じられません。いろいろな人に聞きますが、結局謎のままで物語は終わってしまいますので、ちょっと消化不良でした。 でも、安心してください。あとがきに著者はそのことついて書いています。
 本書は実話をもとにして、フィクションをまぶした作品です。多くの人に読んでほしい作品だと思いました。
★★★★★
2016/10/16

Charles Dickens著
A Christmas Carol
eBook(amazon)
 邦訳版を読んだら、原書を読みたくなりました。
 古い言葉や表現とかが多くて、ちょっと手強かったです。でも、雰囲気だけは楽しめましたよ。(^_^;
    Charles Dickens’ masterfully crafted Christmas fable tells the story of Ebenezer Scrooge, a man with wealth to match the coldness of his heart. On a mystical Christmas Eve, a visitation with spirits forces Scrooge to make a choice: change, or perish.
★★★☆
2016/8/26
チャールズ・ディケンズ著
森田 草平 訳
クリスマス・カロル
eBook(amazon)
 数十年前、毎年クリスマスの時期になるとテレビでこの映画が放送されていました。最近は放送されることが少なくなり、ちょっと寂しい思いをしていました。これまで本を読んだことはなかったのですが、なぜか、突然読みたくなりました。
 本書の主人公スクルージは、けちで思いやりがなく冷酷な商売をしている人間です。世の中がクリスマスと浮かれている日、いつも通りの仕事をしたあとの夜、7年前に死んだ元相棒マーレイの幽霊が鎖に覆われた姿で現れ、三人の精霊が来ると告げます・・・
 冷静に考えれば、単純で子供だましのようなお話なのですが、なぜかいつも感動させられます。映画から入ったので、その映像のイメージが強いのですが、結構映画が原作に忠実に作られているのがよくわかりました。次回は英語で読んでみようかなどという大それた思いが浮かんできました。
★★★★★
2016/8/10
2016/1/31

J.K.Rowling 著/Stephen Fry 朗読
Harry Potter Audio Boxed Set (Harry Potter Signature Edition)
AudioBook
(2016/8/10記)
 ハリーポッターシリーズ、全7巻をリスニングしました。これで3回目なのですが、全巻通して聴くのは初めてです。でも、全然英語力は向上しません。(笑)
 下にも書いたように、原語での「聴き取り」能力がないため、本を見ながらリスニングしたのですが、「読み取り」能力もないため、しばしば中断しながら楽しみました。つまり、本を読んでも単語の意味がわからないため、辞書を引いている間にも朗読の方はどんどん進むということで・・・。(苦笑)
 今回は、一巻読んで(聴いて)は映画を見てみました。英語字幕で見ましたが、やっぱり映画でも会話について行くのは難しかったです。(爆笑)
 でも、何回聴いても(読んでも)面白いです。また、近いうちに再挑戦することでしょう。

 ちょっと毛色が違いますが、ハリー・ポッターシリーズのオーディオブックです。
英語版の本を読んでいたら、英国人はどういう言い方をするのか興味が湧いてきて、ちょっと高価でしたが思いきって買ってしまいました(2013年3月12日)。UK版とUS版があったのですが、UK版の本を読んでいたので、迷わずこちらにしました。写真ではわかりにくいかもしれませんが、なんと102枚組です。おまけとして、作者のローリングさんとの対談が1枚ついています。
 これを読んでいるのは、ステファン・フライさんという役者さん(?)なのですが、単に朗読するだけではなく、登場人物に合わせて声を変えたり、しゃべるスピードを変えたりして結構面白いです。
 なかなかおもしろいと思ったのは、スコットランドだかアイルランドだかと思うのですが、
ハグリッドの会話です。本を読んだだけだと、なんと言っているのかわからないのですが、こうして聞いてみると、なんとなくわかるような気がするので不思議です (^^;
 私は最初の頃は、英語版の本を見ながら聞いていました。これまで何回か聞いていまして、最近は通勤途中の電車の中などで聞いています。おかげさまで何度か読み聞きしているので、なんとか多少聞きとれるような気がしていますが、最初からこれを聞いても、全く歯が立たないでしょうね・・・(笑)
★★★★★
2016/4/12

夏目漱石 著
夢十夜
eBook(amazon)
 朝日新聞で漱石のこの作品が連載されたので、最初の一回だけ読んだところ結構おもしろかったです。それまでこの作品は読んだことがなかったので全部を通して読むことにしました。
 各編数ページからなる短編集で、「こんな夢を見た」という文で始まります。寝ているときに見た夢を書くという嗜好で、ふしぎで幻想的なおもしろい作品でした。ごく短いので、通勤時2日で読み終えてしまいました。
★★★★
2016/3/5

Mark Twain 著
The Adventures of Tom Sawyer
eBook
邦題:トム・ソーヤーの冒険
 本書を読もうと思ったきっかけは、(たぶん新聞に)『米国の小説はすべて本書につながっている』(多少曖昧)と書かれているのを読んだからでした。子供の頃には読んだと思いますが、細かいことは殆ど憶えておらず、この際原書に当たってみようという無謀な試みでした。(笑)
 Harry Potterシリーズでもそうですが、辞書に書かれていない単語が良く出てきます。多分、訛をそのまま書いているのでしょう。ネイティブの人間に対しては通じるのでしょうが、私のように語彙のない人間にとっては、全くお手上げということも多かったです。
 電子リーダー(kindle)には「ジーニアス」という辞書が付いていますが、辞書を引く際の使い勝手がいまいちなのも影響しているかもしれません。普通の辞書だと、該当の単語が見つからない場合には、ちょっと綴りを変えて引いたりしますが、kindle君はよっぽど自信があるのか、辞書に単語が見つからなかった場合には「エラー報告」というのはできますが、辞書を最初から開かなければなりません。あと、語尾の変化でも見つからないときがあります。これはamazonのレビューに書きましたが、直ることはないでしょうね。
 ちょっと横道にそれてしまいましたが、本書の感想としては手強かったです。結局読み終えるのに3ヶ月くらいかかったでしょうか。それほどの面白みも残念ながらありませんでした。
★★
2015/10/17

夏目漱石 著

eBook(amazon)
 漱石の作品が朝日新聞に百何年かぶり(!)で連載されていますが、今回もそれに影響されて読み始めました。
 新聞連載では何ヶ月も毎日少しずつ読みますが、気が短いのか早く読んでしまいたくなってしまいます。読んでしまってからも新聞の連載には目を通します。それは、新聞にはちょっとだけ単語や当時の時代背景を説明してくれるからです。あとで「あぁ、そういうことだったのか」と思うことがあります。たとえば、10/16の新聞(四の九)には以下のような説明が書かれていました。
    【保険】火災保険のこと。明治20年代にはすでに三大保険会社(東京火災保険会社・明治火災保険会社・日本火災保険株式会社)が設立されている。
★★★
2015/9/24

Agatha Christie 著
The Mysterious Affair at Styles
eBook
邦題:スタイルズの怪事件
 
邦訳版は何度か読んでいましたが、kindleを入手して原書を読みたいと思っていた作品です。なかなか読み始めるのにちょっと敷居が高かったですが、やっと読むことができました。
 なぜ読みたかったかというと、ベルギー人のポアロ(Hercule Poirot)が時々フランス語をしゃべるのですが、原書ではどう言っているのかを知りたかったからです。邦訳版では、わが友よ<(モナミ)>という感じで書かれています。
以下、ヘイスティングスとポアロが久しぶりに再会したときの会話の一部を引用します。
    Poirot was surveying me with quietly twinking eyes.
    "You are not pleased with me, mon ami?"
 もう一つ、ポアロファンにはたまらないと思われる会話を紹介しましょう。関係者にインタビューする場面ですが、ポアロの言いっぷりとヘイスティグスの思いが面白いです。
    "pardon me, madame, for recalling unpleasant memories, but i have a little idea" --Poiro's "little ideas" were becoming a perfect byword-- "and would like to one or two questions."
 kindleにはフランス語の辞書が入っていないので、ちょっと不便ですが・・・(笑)
★★★★☆
2015/7/12
2014/9/2
2013/5/3

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Chamber of Secrets
Bloomsbury/eBook(potter more)
邦題:ハリー・ポッターと秘密の部屋
(2015/7/12)
 再読しました。どうも読み方が斜めになっているのか、細かいところが思い出せなくて・・・
 気になっていたのは、細かいことですが、秘密の部屋でハリーがどうやって日記を破壊したのかということです。日本語版も含めると3回は読んでいるのに、ちょっと情けない。(^^;
 何回読んでも、単語力が身につきません。こちらも情けない・・・(^^;

(2013/5/3)
 調子に乗って、ハリポタ原書版の2冊目です。
 最初、約220頁の本を読むのに2ヶ月以上かかったのを思えば、今回は約250頁を1ヶ月あまり。多少は進歩したのでしょうか、それとも、電子辞書を引くのが早くなっただけだとか?(笑)
 で、ちょっと不満なのがこの電子辞書。「ジーニアス」という辞書が入っているのですが、これがどうも米語メインのようなので、英国式の単語は「これを見よ」といわれて引き直さなければならないのです。また、過去・過去分詞形を引いたときに、「これを見よ」といわれるし、ちょっと思いやりが足りないかな。
★★★★
2015/5/15
夏目漱石 著
それから
eBook(amazon)
 ここのところ、漱石の作品を読んでいますが、急に読み始めた理由は朝日新聞で106年ぶり(!)に連載が始まったからです。大昔に読んでいるものもありますが、新聞でチラッと読んだところ懐かしくなって読み始めてしまいました。
 新聞の連載では新仮名遣いに改めていますが、私の入手したものは旧仮名遣いのものでしたので、ちょっと手強かったです。最初の段落を転記してみますので、味わってみて下さい。

【新聞】
    六の六
     平岡は酔うに従って、段々口が多くなって来た。この男はいくら酔っても、中々平生へいぜいを離れない事がある。かと思うと、大変に元気づいて、調子に一種の悦楽えつらくを帯びて来る。そうなると、普通の酒家しゅか以上に、く弁ずる上に、時としては比較的真面目まじめな問題を持ち出して、相手と議論を上下しょうかして楽し気に見える。代助はその昔し、麦酒ビールびんたがいの間にならべて、よく平岡と戦った事を覚えている。代助に取って不思議とも思われるのは、平岡がこう云う状態に陥った時が、一番平岡と議論がしやすいと云う自覚であった。又酒をんで本音ほんねこうか、と平岡の方からよく云ったものだ。今日こんにちの二人の境界きょうかいはその時分とは、大分だいぶ離れて来た。そうして、その離れて、近づくみちを見出しにくい事実を、双方ともに腹の中で心得ている。東京へ着いた翌日あくるひ、三年振りで邂逅かいこうした二人は、その時既に、二人ともに何時いつか互のそば立退たちのいていたことを発見した。
    (以下略)

【e-book】
    六の六
     平岡はふに従つて、段々くちが多くなつてた。此男このをとこはいくら酔つても、なか/\平生を離れない事がある。かと思ふと、大変に元気づいて、調子に一種の悦楽えつらくを帯びてる。さうなると、普通の酒家以上に、能く弁する上に、時としては比較的真面目まじめな問題を持ち出して、相手と議論を上下してたのに見える。代助は其昔し、麦酒ビールびんたがひあひだならべて、よく平岡とたゝかつた事を覚えてゐる。代助に取つて不思議とも思はれるのは、平岡がう云ふ状態に陥つた時が、一番平岡と議論がしやすいと云ふ自覚であつた。又酒を呑んで本音ほんねかうか、と平岡の方からよく云つたものだ。今日こんにち二人ふたりの境界は其時分じぶんとは、大分はなれてた。さうして、其離れて、ちかづくみちを見出しにくい事実を、双方共に腹のなかで心得てゐる。東京へいた翌日あくるひ、三年振りで邂逅した二人ふたりは、其時そのときすでに、二人ふたりともに何時いつたがひそば立退たちのいてゐたことを発見した。
    (以下略)

 いかがでしょうか?
 作品の内容紹介は省略しますが、新聞に再連載するにあたって、ルビや仮名遣いをいろいろと見直しされているようです。私にとっては、新聞の方が読みやすさが断然勝っています。 (^^;

<★★★★
2015/2/3
夏目漱石 著
我が輩は猫である
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2015/1/21
夏目漱石 著
坊っちゃん
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2015/1/14
2014/4/20
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Deathly Hallows
eBook(potter more)
(邦題:ハリーポッターと死の秘宝)
 これまで紙の本と電子辞書をかかえていましたが、amazonの電子書籍リーダーkindle paperwhiteをプレゼントでいただきました。(^^)
 これで電子辞書がなくても英書も読むことができるようになりました。辞書との連携には多少不満もありますが、ひとつでこなせるのは便利!
★★★★
2014/12/21
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Half-Blood Prince
eBook(potter more)
(邦題:ハリーポッターと謎のプリンス)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
201/12/2
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Order of the Phoenix
eBook(potter more)
(邦題:ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/11/18
夏目漱石 著
こころ
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/11/9
夏目漱石 著
草枕
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/10/31
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Goblet of Fire
eBook(potter more)
(邦題:ハリー・ポッターと炎のゴブレット)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/10/12
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban
eBook(potter more)
(邦題:ハリー・ポッターとアズカバンの囚人)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/9/26
Sir Arthur Conan Doyle 著
A Study in Scarlet
eBook(amazon)
(邦題:緋色の研究)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/9/14
夏目漱石 著
三四郎
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/8/12
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Philosopher's Stone
eBook(potter more)
(邦題:ハリー・ポッターと賢者の石)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/7/17
夏目漱石 著
こころ
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/5/2
Sir Arthur Conan Doyle 著
The Adventures of Sherlock Holmes
eBook(amazon)
(邦題:シャーロック・ホームズの冒険)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/6/11
伊藤真 著
伊藤真の兵法
eBook(amazon)
すみません、内容は省略します。m(_ _)m
2014/3/27

二間瀬敏史 著
ブラックホールに近づいたらどうなるか?
(さくら舎)
 相対論や宇宙論、量子論など一般の人にはとても興味をおぼえることはないような本がときどき売れることが数年〜数十年周期で起こるようですが、世の中には私のような「理系くずれ」のおじさんが多いということでしょうかね。(笑)

 本書は新聞の紹介欄で目にしたことがきっかけで読みましたが、なんと2日ほどで読み終えることができました。言葉だけでは難しいことをイラストにして書かれていますが、そのイラストも手書きでノートに書いたような雰囲気で面白かったです。
 もちろんテーマ自体が興味深いのですが、最新の動向などが紹介されておりそれも興味深いものです。下記宣伝文はちょっとセンセーショナル過ぎるかもしれませんが・・・
    2014年春ブラックホールがガス雲を飲み込み爆発的に輝く!常識を超える漆黒の穴ブラックホールの謎と魅力に引きずり込まれる本!

    2014年春、ブラックホールが爆発的に輝く!
    私たちの天の川銀河の中心には巨大ブラックホールがある。いまそこに、巨大なガス雲が吸い込まれようとしている。光を放って周囲が明るく輝くこの現象は観測されたことがなく、観測が実現すれば謎だったブラックホールの仕組みが実際に解明される第一歩となる。これまでブラックホールのイメージといえば「吸い込まれたら二度と出てこられない暗黒の領域」というものだったが、近年では「光ったり」「中から物質が飛び出したり」という意外な仕組みが明らかになっている。本書ではブラックホールがなぜできるのか、ブラックホールの中には何があるのか、ブラックホールを利用したタイムマシンなどブラックホールの不思議な魅力をイラスト約40点を使ってわかりやすく解説。ブラックホールでやさしく読み解く最先端の宇宙論も紹介。
★★★★
2014/3/12

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Half-Blood Prince
(Bloomsbury)
(邦題:ハリーポッターと謎のプリンス)
 ついにあと1冊を残すところまできました。

 本書の翻訳版の題名は『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でちょっと違和感があったのですが、まぁ翻訳者さんの思いもあるでしょうから、あまり深く考えないようにしましょう。(笑)
 翻訳版を読んだときの感想にも書いているのですが、「お話」の暗さがより強くなってきました。それを和らげるためか、生徒達の恋愛譚が多くてちょっと辟易気味に感じないこともありません。
 ハリーが以前「3校対抗魔術選手権(?)」で争ったうちの一人、フランス出身のフラ−とロンのお兄さんビルとが婚約しています。フェニックス騎士団の一人であるビルはホグワーツ校に闖入してきたデス・イーター達と戦っているときに人狼に噛みつかれて顔に大けがをしてしまいます。大きな傷跡が残り、もしかすると人狼になってしまうかもしれません。フラーはビルの母親と一緒に病院に駆けつけますが、そこで「(フラーとビルの)婚約は過去のことだった」といわれたときに返したフラーの言葉が泣かせます。
    'And what do you mean by zat?' said Fleur suddenly and loudly. 'What dou you mean, 'e was going to be married?'
     Mrs Weasley raised her tear-stained face, looking startled.
     'Well - only that -'
     'You theenk Bill will not wish to marry me any more?' demanded Fleur. 'You theenk, because of these bites, he will not love me?'
     'No, that's not what I -'
     'Because 'e will!' said Fleur, drawing herself up to her full height and throwing back her long mame of silver hair. 'It would take more zan a werewolf to stop Bill loving me!'
     'Well, yes, I'm sure,' said Mrs Weasley, 'but I thought perhaps - given how - how he -'
     'You thought I would not weesh to marry him? Or per'aps, you 'oped?' said Fleur, her nostrils flaring. 'What do I care how 'e Looks? I am good-looking enough for both of us, I Theenk! All there scars is zat my hasband is brave! And I shall do zat!' she added fiercely, pushing Mrs Weasley aside and snatching the ointment from her.
 フランス人の発音を表記するとこう書くのでしょうか。ちょっと面白くないですか?

★★★☆
2014/1/4>

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Order of the Phoenix
(Bloomsbury)
(邦題:ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団)
 やっとハリポタ原書版5巻目を読み終えました。本書の厚さはシリーズ最高の766頁、厚みも6cmほどあり、通勤途中のカバンの中で結構かさばりました。読みごたえ充分で、読み終えるのに約2ヶ月もかかってしまいました。

 読んだ感想は日本語版の感想と変わりませんが、前回と同様、日本語訳版を読んだはずなのに、今回読んでも記憶にない場面がいくつかありました。時間があれば、日本語版を読んでみるのもよいかもしれません。(笑)
 本書ではいろいろと大きな動きがあり、ついに魔法世界にヴォルデモート卿の復活が明らかになります。魔法学校ホグワーツにいかにも憎たらしいアンブリッジが赴任して大騒ぎが起こり、そのエピソードが本書のメインです。
 最後の方ではハリー達とヴォルデモートのサポーター(Death Eaters)との闘いが起こりますが、そのなかで興味深かったのが英語での表記です。日本語でもいろいろありますが、闘いの中で鼻血を出しているネヴィルとハリーの会話が以下のように書かれています。
    'I've got to find the others' said Harry.
    'Well, I'b going do find dem wid you,' said Neville firmly.
    'But Hermione -'
    'We'll dake her wid us' said Nwville firmly. 'I'll carry her -you're bedder at fighding dem I ab -'
 どうでしょう、鼻血を出しながらも頑張っているネヴィルの様子が思い浮かびませんか?

★★★
2013/8/11
Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Goblet of Fire
(Bloomsbury)
(邦題:ハリー・ポッターと炎のゴブレット)
 今度はハリポタ原書版4巻目です。
 本の厚さはますます厚くなり、本書は636頁、厚みはなんと5cmほどもあります。作者の希望で本の原料には再生紙を使っているそうなのでこんなに厚くなっているようです。通勤時、カバンに入れて持ち運ぶのはちょっとつらかったです・・・
 日本語訳版を読んだはずなのに、今回読んでも記憶にない場面がいくつかありました。おそらく日本語版では斜め読みをして印象に残っていないだけなのでしょう。しかし、今回のように辞書を引きながら読むということは、気合いが入っていたのかもしれません(笑)
 前にも書きましたが、本書から内容がどんどん暗くなっていきます。ヴォルデモート卿がついに復活して悪い出来事が次々に起こってくるようになりますし、本の厚みも減らないので、続きを読むにはもっと気合いが必要のようです。
★★★☆
2013/6/15

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban
(Bloomsbury)
(邦題:ハリー・ポッターとアズカバンの囚人)
 またまた調子に乗って、ハリポタ原書版3巻目を読みました。
 本の厚さが徐々に厚くなってきて、今回は317頁です。またまたちょっとは早くなりましたが、まだまだ・・・(悲)
 ハリポタ7巻のうち、私の一番好きなのがこの「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」です。まだそれほどショッキングなところもないし、全体的に明るい感じが気に入っています。登場人物も魅力的です。
 ハリポタシリーズに登場するもので気になるものがあります。ご存じの方、教えて下さい。
 ・Butterbeer:ホットで飲むもののようですが、子供も飲んでいるしアルコール飲料ではないらしい?
 ・Chocolate:気分を落ちつけるときに必ずひとかけら食べさせていますが、普通のチョコレートと同じ?
 ・Kappa:ハリーたちの授業で説明を受けていて、モンゴル地方の水の中にいるそうですが、河童のこと?
★★★★★
2013/5/3

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Chamber of Secrets
(Bloomsbury)
(邦題:ハリー・ポッターと秘密の部屋)
 調子に乗って、ハリポタ原書版の2冊目です。
 最初、約220頁の本を読むのに2ヶ月以上かかったのを思えば、今回は約250頁を1ヶ月あまり。多少は進歩したのでしょうか、それとも、電子辞書を引くのが早くなっただけだとか?(笑)
 で、ちょっと不満なのがこの電子辞書。「ジーニアス」という辞書が入っているのですが、これがどうも米語メインのようなので、英国式の単語は「これを見よ」といわれて引き直さなければならないのです。また、過去・過去分詞形を引いたときに、「これを見よ」といわれるし、ちょっと思いやりが足りないかな。
★★★★
2013/3/31

Rowling J. K. 著
Harry Potter and the Philosopher's Stone
(Bloomsbury)
Harry Potter and the Philosopher's Stone (邦題:ハリー・ポッターと賢者の石)
 英語力に乏しい私が無鉄砲なことを始めてしまいました。なんと、ハリポタを原書で読もうというのです。(笑)日本語版を読んでみて、原書ではどんな風に書かれているのか興味が湧いたからでした。
 本書は日本語版だと「ハリー・ポッターと賢者の石」という題です。いろいろ調べてみると、英語版といってもUK(英国)版とUS(米国)版があるそうで、微妙に違っているのだそうです。私の読んだのはUK版で、たまたま図書館にあったのがこちらだったからです。US版は題名も違っていて、「Harry Potter and the Sorcerer's Stone」となっています。ちなみに、ビデオで観た映画の題名もこのUS版になっていました。ハリウッド映画ですから、当たり前ですかね。
 さて、英語力のない私ですから、当然ながら電子辞書と一緒に読みました。日本語版だと、文庫本2冊で10日間ほどで読み終えましたが、こらは2ヶ月も掛かってしまいました。最初の頃などは単語の意味が思い出せず、1日に半ページほどしか進みませんでしたが、最後の方になると、さすがに1日に数ページは進むようになりました。
 英語といっても、辞書に載っていないような単語もあり、特にハグリッドの言葉は英国の地方訛なのかわかりませんが、結構厳しいです。でも、ハリーなど登場人物とは普通にコミュニケーション取れていますので、日本語の方言と同じようなものなのでしょうか。雰囲気を味わっていただくために、ハグリッドがハリーにGringottsという魔法使いの銀行を説明するシーンの会話を引用しましょう。
     ‘Yeah - so yeh'd be mad ter try an' rob it, I'll tell yer that. Never mess with goblins, Harry. Gringotts is the safest place in the world fer anything yer want ter keep safe - 'cept maybe Hogwarts. As a matter o' fact. I gotta visit Gringotts anyway. Fer Dumbledore. Hogwarts business.’
 う〜ん、発音から想像して普通の単語に変換すればよいのでしょうが、私には敷居が高すぎる・・・(笑)
★★★
2013/1/26
2013/1/14
2012/12/24
2012/12/9

J.K.ローリング 著
松岡佑子訳
ハリー・ポッター(全7巻)
(静山社)
(2013/1/26 掲載)
 第7話「ハリー・ポッターと死の秘宝」を読みました。
 この最終巻、いかにも暗そうな題名ですが、実はそれほどでもありませんでした。(笑)
 まだ読んでいない方もおられるでしょうから、詳細は書きませんが、以前から気になっていた人の死には涙を流さずにはいられませんでした。私もついにローリングの魔法にかかってしまったようです。

(2013/1/14 掲載)
 第6話「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を読みました。
 前にも書きましたが、この作品、進むにつれてどんどん暗くなっていくので、ビデオは途中で観なくなったのですが、本には結構引き込まれてしまっています。人間関係が複雑で、最終的にはどうなんだろうという謎が人気の秘密なのでしょうか。
 本書の原題は「Harry Potter and the Half Blood Prince」で、なぜ「謎の」なのか疑問でしたが、本書の最後に「著者の許可を得てこの題をつけた」と書かれていましたので納得しました。日本人には「Half Blood」というのがピンと来ないという訳者の判断なのでしょうかね。

(2012/12/24 掲載)
 第5話「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を読みました。
 実は、ビデオを観ていたのはここまでで、人が死ぬというシーンが多くなってきて、ちょっといやになってこれ以降は観ていません。
 なるほど、ビデオ(映画)を観て小説を読むのはおもしろいという友人のことばに納得させられました。今回は最後まで突っ走れそうです(笑)

(2012/12/9 掲載)
 ご存知、全世界でベストセラーとなったハリーポッターシリーズを読み始めました。
 今頃読み始めた動機は、先日友人と酒を飲んでいるときに本の話になり、そこで強く勧められたからでした。彼が強力に背中を押したのがハリー・ポッターで、「ビデオは見ているけど本を読んだことがない」というと、「それは絶対読むべきだ」と言われたのです。彼曰く、ビデオ(映画)は、いわばダイジェスト版のようなもので、やっぱり原作を読むのにはかなわないと。そして、小説を読んだあと映画を観ると、ガッカリすることがあるが、逆だと小説のおもしろさが良くわかると強烈に自説を主張していました。
 確かに彼の言うとおりで、読み始めたらおもしろい。
 蛇足ですが、彼は吉川『三国志』は読んだことがあるそうで、それなりに三国志は知っているのですが、なにせ「演義」の世界しか知りません。その時私の読んでいたのが『楽毅』でして、彼に魅力的な春秋や戦国時代のことを滔々と話してやりました。(笑)

 読みながら思ったのですが、本書にもいろいろ魔法の呪文が出てきますが、これって昔の異民族のことばだったのではないかと。つまり、異民族が進入してきて暴れ回っていたとき、当時の呪術師がわけのわからない異民族のことばで話しかけて異民族をおとなしくさせた。それを見ていた人々はそのことばに魔法的な力があると思うようになり、それが言い伝えられるうちに「魔法の呪文」になったのではないかと勝手に妄想した次第です。

★★★★★

(1)ハリー・ポッターと賢者の石  
(2)ハリー・ポッターと秘密の部屋  
(3)ハリー・ポッターとアズカバンの囚人  
(4)ハリー・ポッターと炎のゴブレット   
(5)ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団    
(6)ハリー・ポッターと謎のプリンス  
(7)ハリー・ポッターと死の秘宝  
2012/8/18

東野圭吾 著
しのぶセンセにサヨナラ
(講談社文庫)
しのぶセンセにサヨナラ  またまた東野さんの作品を読みました。彼の作品は読みやすいので早く読んでしまえるのですが、長距離通勤のおかげか(笑)本書はなんと二日間で読んでしまいました。
 この作品も個性的なもので、出てくる会話は殆ど作者の出身地大阪弁。また、会話の中には上方漫才のようなお笑いも多くて、読みながら笑ってしまう・・・
 もともと『浪花少年探偵団』という題名で出版されたものがあったのですが、評判がよいので再開して連載し出版したのだそうです。私は見たことがないのですが、テレビドラマにもなっているそうです。
    休職中の教師、竹内しのぶ。 秘書としてスカウトされた会社で社員の死亡事故が発生。 自殺にしては不自然だが、他殺としたら密室殺人。 かつての教え子たちと再び探偵ごっこを繰り広げるしのぶは、社員たちの不審な行動に目をつける。 この会社には重大な秘密が隠されている。 浪花少年探偵団シリーズ第二弾。
★★★☆
2012/4/24

東野圭吾 著
夜明けの街で
(角川文庫)
夜明けの街で  またまた東野さんの作品を読みました。何回も書いていますが、彼の作品は読みやすいので、約一週間で読んでしまいました。
 本作品はこれまで読んだものとちょっと毛色が違っていまして、「不倫」というなんだかそのままでテレビドラマにでもなりそうな題材です。推理小説として最後にまた「やられるのか」と思いながら読んでいたら、珍しくなんとも素直なエンディングで、ちょっと肩すかしを喰らったような・・・(またまたごめんなさい、偉そうに)
    不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。
    ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。
    建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。
    2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。
    15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。
    彼女は真犯人なのか?
    渡部の心は揺れ動く。
    まもなく事件は時効を迎えようとしていた…。
★★★
2012/3/18

東野圭吾 著
使命と魂のリミット
(角川文庫)
使命と魂のリミット  このところなぜか連続で東野さんの作品を読んでいます。以前にも書いたかもしれませんが、彼の作品は読みやすく、本作品も一週間もかからず読んでしまいました。
 本作品は以下の紹介文にあるように、医療の世界を主題にしていて、他の東野ワールドスタイルの作品と同様、話が進むにつれていろいろな事実が出て来て謎が深まりついつい引きずり込まれてしまうのですが、最後にきて一気に収束します。ただ、ちょっと最後のところの「つめ」が甘いような・・・(ごめんなさい、偉そうに)
    「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。
    「隠された医療ミスなどない」と断言する心臓血管外科の権威・西園教授。
    しかし、研修医・氷室夕紀は、その言葉を鵜呑みにできなかった。
    西園が執刀した手術で帰らぬ人となった彼女の父は、意図的に死に至らしめられたのではという疑念を抱いていたからだ…。
    あの日、手術室で何があったのか?
    今日、何が起こるのか?
    大病院を前代未聞の危機が襲う。
★★★☆
2012/3/11

伊藤肇著
人間学
(PHP文庫)
人間学  先日開催された宮城谷さんを囲む茶話会で宮城谷さんよりご紹介していただいた本です。
 本書はすでに絶版になっていまして普通に注文することはできませんでしたが、いろいろ調べてamazonの中古本を入手することができました。1986年初版、1989年の第1版第9刷版です。
     人間学とは何か――それは人生をいかに生きるかという“原理原則”を学ぶことである、と著者はいう。
     本書は古今東西の先賢や財界人の言動を紹介しつつ、出処進退のあり方、リーダーの心得、人間関係の要諦など、人生の“原理原則”を説いている。混迷の時代に生きる現代人に贈る行動指針の書である。
 読むまではなんとなく読まず嫌いでしたが、読んでみるとこれが結構おもしろい、というか。宮城谷さんは「何回もくり返し読みました」とおっしゃっていましたが、確かに道に迷ったときに読み直してみるのも良いかと思いました。
★★★
2012/3/1

ガブリエル・ガルシア=マルケス著
木村栄一 訳
コレラの時代の愛
(新潮社)
コレラの時代の愛  著者の名前も知らない私が本書を読んだのは、夜中に放送されているテレビ東京の「ワールド・ビジネス・サテライト」という番組で作家の島田雅彦さんが紹介されているのを観たのがきっかけでした。番組の中で、週に一度リレー形式で著名人がお薦めの本を紹介するというコーナーですが、島田さんはインタビューの中でこのように紹介されていました。
     ビジネス書ばっかり読んでいかに成功するか考えているビジネスマンも読むべきだと思う。ビジネス書を読んでも絶対にその通りにならないし、その本はあなたのために書かれている本ではない。仕事ではパッとしなかったが、恋愛に関しては自慢できる、『一人の女をこんなに愛した』みたいな、そういう人生の栄光もあることをこの本は教えてくれると思う。
 フェルミーナ・ダーサという女性を中心に、フナベル・ウルビーノ博士という夫、彼女を51年間待ち続けたフロレンティーノ・アリーサという男が主人公です。そして彼女らを取りまく人々や時代が淡々と描かれています。
 著者はノーベル賞を受賞したコロンビアの人です。時代背景やスペイン語の地名、人名などなじみがない私にとってはなかなか手強く、なかなか読むスピードは上がりませんでしたが、最後の数十ページは一気に読んでしまいました。読後の印象もすっきりしていて、しばらく余韻が残るような作品でした。
    夫を不慮の事故で亡くしたばかりの女は72歳。
    彼女への思いを胸に、独身を守ってきたという男は76歳。
    ついにその夜、男は女に愛を告げた。
    困惑と不安、記憶と期待がさまざまに交錯する二人を乗せた蒸気船が、コロンビアの大河をただよい始めた時…。
    内戦が疫病のように猖獗した時代を背景に、悠然とくり広げられる、愛の真実の物語。
    1985年発表。
★★★
2012/2/19

東野圭吾 著
麒麟の翼
(講談社)
麒麟の翼  本作品は映画化されて現在公開中なので、公開前からTVCMが結構流されています。映画化されるのはいいのですが、本を読んでいても主人公加賀恭一郎が映画の主役阿部寛さんのイメージになってしまうので、我ながら苦笑してしまいます。本作品に登場するのが日本橋とその近辺なのですが、以前その近所の職場にいたことがあり、読みながら懐かしんでいました。日本橋の麒麟の像や交番、証券会社や江戸橋に行く途中の地下道などお馴染みでした。
 作品の中身については、ネタをばらすのも申し訳ないので、読んでからのお楽しみとして遠慮しましょう。「最高傑作」というのは言いすぎのような気がしますが、佳作の中には入ると思います。やっぱり東野さんの作品という感じでしょうか(笑)
    寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。
    大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。

    東野圭吾作家生活25周年特別刊行、第1弾ここから夢に羽ばたいていく、はずだった。大切な人を守りたい、それだけだった。誰も信じなくても、自分だけは信じよう――加賀シリーズ最高傑作、書き下ろし!
★★★★
2012/2/13

東野圭吾 著
真夏の方程式
(文藝春秋)
真夏の方程式  東野圭吾さんの作品を「推理小説」という人がいますが、私の印象ではちょっと違うような・・・
 本作品にも推理小説につきものの死体が登場しますが、いわゆる「推理小説」のように犯人を見いだすという推理を楽しむというより、その死に繋がっていく物語の展開を楽しむような気がします。そういう意味では、ジャンルは「ドラマ」でしょうか。私は『容疑者Xの献身』という作品は本では読んでいなくて映画を観たのですが、同じく湯川という物理学者が主人公なので、シリーズ作品なのでしょうか。すいません、あまり詳しくないもので(笑)
 下記の紹介文を読んでも全然本作品のおもしろさは伝わらないような気がしますが、あまり詳しく書けないでしょうから、まぁオフィシャルにはこんなものでしょうかね。
    夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。
    仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。
    翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。
    その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。
    彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。
    これは事故か、殺人か。
    湯川が気づいてしまった真相とは―。

    夏休みに美しい海辺の町にやってきた少年。そこで起きた事件は、事故か殺人か。少年は何をし、湯川は何に気づいてしまったのか。
★★★★
2012/2/12

興津要 編
古典落語(上)
(講談社文庫)
古典落語  このところずいぶん昔に買った本を読み直していますが、今回は『古典落語』を読みました。当然落語というのは噺家さんの芸なので、本で読むより寄席で聞く方がよいとは思いますが、電車の中でニンマリしながら読むのもよいかもしれません。(笑)
 本書に収められているのは以下の32編です。
 うそつき弥次郎/かつぎや/明鳥/長屋の花見/三人旅/厩火事/寝床/千早振る/猫久/しわい屋/転失気/出来心/湯屋番/まんじゅうこわい/短命/うなぎの幇間/そこつ長屋/酢豆腐/悋気の火の玉/三方一両損/たがや/居残り佐平次/目黒のさんま/小言幸兵衛/宿屋の富/道具屋/なめる/時そば/たらちね/もと犬/不精床/芝浜
 有名な作品が多く、読みながら心の中で噺家さんの話しぶりを想像したりしてしまいます。
    人情の機微を、人生の種々相を笑いの中に捉えて、生きた庶民の歴史を語る伝統話芸、古典落語。それは、市井のスケッチであり、庶民の声でもあった。ここに収録する各作品は、先人が心血を注ぎ、みがきぬかれた芸の香気を伝える代表的名作ばかりである。本巻収録作品32編。
★★★
2011/12/3

アガサ・クリスティ著
田中西次郎訳
スタイルズの怪事件
(創元推理文庫)
スタイルズの怪事件  先日、テレビでアガサ・クリスティの生まれたトーキー(英国)を歩くという紀行番組を放送していました。その番組を見ていたところ、久しぶりに彼女の作品を読みたくなり、選んだのが本作品です。『オリエント急行』でもなく『アクロイド』でも『ABC』でもなく、なぜ本作品なのか。クリスティファンの方でしたらおわかりでしょうが、本作品が彼女の処女作なのです。そして、当然ながらポワロが最初に登場する作品なのです。結構単純?(笑)
 ポワロといえば、会話の中にフランス語(ベルギー語?)を混ぜるのが印象的で、学生の頃は推理小説ファンの友だちと話す時に、「〜だね、モナミ」などと真似をしたりしていました。結構軽薄?(笑)
 推理小説ブームの頃にはひどい訳本が結構ありましたが、本書は自然な訳がされていて読みやすかったです。電車の中で黄色くなった本を読んでいるのは、ちょっと恥ずかしかったですが。
    療養休暇中の軍人、ヘイスティングズが滞在していたエセックスのスタイルズ荘の女主人が急死、ストリキニーネによる毒殺の容疑がその夫にかけられた。
    複雑な人間関係の中にしかけられた頭脳的で巧妙な犯罪に挑むのは、戦火に故国ベルギーを追われ同地に身を落ち着けていた名探偵エルキュール・ポワロ。
    世界の推理小説界に女王アガサ・クリスティの名を知らしめた記念すべき第一作。
★★★
2011/4/16

マイケル サンデル著
鬼澤 忍訳
これからの「正義」の話をしよう―いまを生き延びるための哲学
(早川書房)
これからの「正義」の話をしよう  久しぶりにアカデミックな本を読みました。著者のサンデルさんは少し前に来日されていて、テレビに出演されていたのを目にして印象に残りました。また、私は見ていないのですが、大学の講義の模様を放送していたそうで某氏は「結構おもしろかった」と言っていました。
 本書はアメリカではベストセラーになったそうで、わかり易く書かれていて翻訳もよくて読みやすいのですが、やはり内容は「哲学」。なかなか手強い。
 前述の某氏は本書を称して「睡眠薬」といっていました。(笑)
★★★☆
2010/10/17
2010/3/27

村上春樹著
1Q84
(新潮社)
 BOOK1<4月-6月>  毎度毎度の「おくればせながら」ですが、この大ベストセラー小説にも手を出してしまいました。実は、村上さんの作品で読んだものは少ないのですが、作品から漂ってくる彼独特の不思議な雰囲気は好きです。まだ読んだのは1冊だけなので、内容については今のところ書くのは差し控えましょう。
 本書の題名『1Q84』って1984年のことかなぁ・・・、と勝手に想像していましたが本書の中で理由を書いてくれていました。これもまだ読んでいない人にはお楽しみ。(笑)
(2010/3/27)

 BOOK1<7月-9月> BOOK1<10月-12月> 最初に読んでからずいぶん間が空いてしまいましたが、やっとこの大作を読み終えました。本書は「ファンタジー&ミステリー、時々サスペンス」という感じの作品なんで、まだ読んでいない方のために内容を紹介するのはやめます。ちょっと個人的にあまり駄文を書くパワーが残っていないという理由もあります(笑)
村上さんの不思議な世界にドップリとつかった2週間で、とても読みやすくておもしろい作品でした。ただ、最後までいってもまだ謎が残ったまま終わってしまって、ちょっと気持ち悪い感じがおなかのここらに残っています。もしかしたら、村上さんはBOOK4ってのを書いておられるのかも・・・(笑)
(2010/10/17)
★★★★☆
2010/1/23

エラリークイーン著
鮎川 信夫訳
レーン最後の事件
(創元推理文庫)
レーン最後の事件  ついに4部作も最後まで読んでしまいました。本書に至るまでの3作は、すべて本書につなげるための作品なのでしょうか。エラリークイーンらしい緻密な構成です。「X」「Y」「Z」と読んできた人間にとって、ドルリー・レーンに対する敬愛の情が生まれてきていると思いますが、それが最後の最後に本書につながってくるという作者の意図にすっかりはまってしまいました。(笑)
 これから本シリーズを読もうと思っている方にワンポイント。できれば「X」「Y」「Z」本書の順で読むことをお薦めします。もし順番を変えるにしても、本書は絶対最後にした方がよいでしょう。
    サム警部のもとに現われた七色のひげの男が預けていった手紙の謎は? シェークスピアの古文書をめぐる学者たちの争いは、やがて発展して、美人のペーシェンスを窮地におとし入れ、聾者の名探偵レーンをまきこむ。謎また謎の不思議な事件続き。失踪した警官の運命は? ロス名義の名作四編の最後をかざるドルリー・レーン最後の名推理。
★★★★☆
2009/12/21

エラリークイーン著
鮎川 信夫訳
Zの悲劇
(創元推理文庫)
Zの悲劇  勢い付いて本書も読んでしまいました。4部作のうち、残るは『レーン最後の事件』という、以前涙流して読んだという作品だけになってしまいました。このまま突っ走ってしまうか・・・(笑)
 本書は「X」「Y」に比べると若干評価は下がりますが、読んでいると最後に来る緊迫感に引き込まれてしまいます。勝手に命名すると「推理サスペンス」という感じでしょうか。
    政界のボスとして著名な上院議員の、まだ生温かい死体には、ナイフが柄まで刺さっていた。被害者のまわりには多くの政敵と怪しげな人物がひしめき、所有物の中から出てきた一通の手紙には、恐ろしい脅迫の言葉と、謎のZの文字が並べてあった。錯綜した二つの事件の渦中にとび込むのは、サム警部の美しい娘のパティと、レーンの名コンビ。
★★★
2009/12/11

エラリークイーン著
鮎川 信夫訳
Yの悲劇
(創元推理文庫)
Yの悲劇  『Xの悲劇』を読んだ勢いで本書も久しぶりに読みたくなりました。本書は4作品のシリーズで、うしろに『Zの悲劇』『レーン最後の事件』という2作品が待っていますが、私は、後者は涙なくしては読めないのでちょっと心の準備をして読み始めなければなりません。
 本書はその推理小説らしい展開のおもしろさ、結末の意外性が特にすばらしいもので、ファンの数も多いことでしょう。本書も紹介文のみ引用します。
    行方不明をつたえられた富豪ヨーク・ハッターの死体がニューヨークの湾口に揚がった。死因は毒物死で、その後、病毒遺伝の一族のあいだに、目をおおう惨劇がくり返される。名探偵レーンの推理では、あり得ない人物が犯人なのだが……。ロス名義で発表した四部作の中でも、周到な伏線と、明晰な解明の論理は読者を魅了する古典的名作。
★★★★☆
2009/12/4

エラリークイーン著
宇野 利泰訳
Xの悲劇
(ハヤカワミステリ文庫)
Xの悲劇  久しぶりに推理小説を読みたくなりました。
 私の本棚には40冊くらいの推理小説ものがありますが、その中で最も数の多いのがこのエラリークイーンの作品です。この作品はこれまでに何度か読んでいますが、(記憶力が乏しいせいか)いつもおもしろいです。(笑)
 推理小説だけに、内容を説明するわけにはいきませんので紹介文のみ引用します。
    ニューヨークの市街電車で起こった事件は、サム警視の頭を悩ませるに充分なほど不可解なものだった。突然の豪雨を避けるため、婚約者や友人たちと市電に乗った株式仲買人が、なかでくずれるように倒れた。上着のポケットに入っていた奇妙な凶器で殺されたらしいのだが、密室状況の車内には被害者に悪意を抱く者が大勢いた。サム警視は事件の解決を元俳優の探偵ドルリイ・レーンに依頼するが、第2、第3の殺人が発生するにおよび、事件は意外な様相を呈しはじめる。巨匠エラリイ・クイーンが若き日にものした本格ミステリの傑作。
 ポアロもいいけれど、シャーロック・ホームズもいいけれど、エラリー・クイーンもいいけれど、やっぱり私は探偵の中ではドルリー・レーンが一番好きです。
★★★★★
2007/1/28

藤堂明保
漢字の起源
(講談社学術文庫)
 西洋のアルファベットは「表音文字」、そして漢字は「表意文字」と単純に思いこんでいましたが、じつは漢字は「表語文字」だそうなのです。象形・指事・会意・形声という4つの原則に従って漢字は作られていて、思っていた以上に奥深く、興味深いものでした。
 本書は「漢字学」の入門書といわれていますが、それほど堅苦しくなく楽しく読めました。
★★★
2008/7/19

野村潤一郎 著
Dr.ノムラの犬の悩み相談所
(講談社)
 犬が「こども電話相談室」ならぬ「犬の悩み相談所」に相談事を持ってきて、Dr.ノムラがそれに対して親切に応えてくれるという内容です。犬好きの人だったら、ニンマリとするようなものから、シリアスな内容のものまで網羅しています。
 ドクターが犬の相談に乗っているのか、飼い主の相談に乗っているのかゴッチャになっているのがちょっと気にはなりましたが、細かいことには「ノープロブレム」犬好きの人には文句なしにオススメです。

★★★
2008/2/10<

松浦理英子 著
犬身
(朝日新聞社)
 世の中には犬好きな人が数多いですが、主人公の房恵はそれが昂じて自らを「種同一性障害」と称していました。つまり、自分の意識では自分は犬なのに体は人間で生まれてしまった、だから犬の体が欲しい・・・というものです。
 その房恵は不思議なバーテンダー朱尾と契約を結び、願い通り犬となることができました。人間の意識を持ったまま犬の体で人間と暮らしはじめます。

★★★★☆
2008/1/27

川口晴 著
犬と私の10の約束
(文藝春秋)
 あかりが12歳の誕生日、ゴールデンレトリバーの子犬がやってきました。母親は飼う条件としてあかりに「犬と私の10の約束」を教え、それを守ることを約束させます。
 どうしても『盲導犬クイールの一生』を連想せられますが、わざとらしい感じをうける所があり、ちょっと興ざめな印象が残りました。
★★★
2007/5/27

浅田次郎 著
はじめての文学
(文藝春秋)
 「若い」読者にむけて浅田次郎さんが自分の作品の中から選んだ短編集です。
 本書には「ふくちゃんのジャック・ナイフ」「かくれんぼ」「夕暮れ隧道」「獬(しえ)(xie)」「立花新兵衛只今罷越候」という5編が掲載されています。それぞれ浅田ワールドのエッセンスが凝縮されていますが、いかんせん、短編なので少し物足りない感がありました。でも、どれも読みやすくおもしろく泣かせてくれるので、通勤時に読むのにはいいかも・・・
★★★☆
2007/2/11

浅田次郎 著
地下鉄に乗って
(徳間文庫)
 浅田マジックというべきか、読んでいるうちに「タイムスリップ」という不思議な出来事を不思議だと思わせないところまで引き込まれてしまいました。小説というフィクションの世界と知りながらも現実味を感じさせられ、思わず感動してしまう・・・
 浅田次郎さんの出世作ともいえる作品で、第16回吉川英治文学新人賞を受賞されました。
★★★★☆
2006/12/10

新田次郎 著
冬山の掟
(文春文庫)
 新田次郎さんの作品には「遭難」という、登山者がいつも山で背中合わせにしているものを描いたものが数多くありますが、本書はそれを主題にしたものを集めた短編集です。
 遭難に至る原因はいろいろあり、簡単に決めつけることはできませんが、その中でも人為的なもののために起こったものを皮肉タップリに描いているものもあります。山を目指すものにとって「遭難」というものをどう考えるかという問題に対する新田次郎さんの考え方が凝縮されているような気がします。
★★★
2006/12/3

北杜夫 著
白きたおやかな峰
(新潮社)
 カラコルムのディランという山の初登頂を目指した登山隊を描いた作品です。著者には「どくとるマンボウ」シリーズのイメージがあるのですが、本作品はそれとは異なり本格的な山岳小説でした。
 ディラン峰は7,273mの高度で、エベレストなどヒマラヤの高山と比べると低いような感じを受けますが、それはとんでもない誤解でした。最後の方で登頂を目指すアタック隊と、それをサポートする隊長始めキャンプの様子の描写はすばらしい。
★★★★☆
2006/10/9

芳野満彦 著
新編 山靴の音
(中公文庫)
新・山靴の音
(東京新聞出版局)
 新田次郎さんの『栄光の岩壁』のモデルとなった芳野満彦さんの作品です。「新編」は10代〜20代、山に向かう情熱あふれる文章です。「新・」は還暦を迎えた著者が肩の力を抜いて綴った楽しい文章です。
 もちろん『栄光の岩壁』はフィクションなのでいろいろな創作が混じっているのはわかっていますが、小説として書かれたものと本人の書いたものを読み比べてみるのは興味深いものです。ここでは紹介できませんが「新・」ではそれに挿入された絵や「山ヤ」の生態が楽しかったです。
★★★
2006/10/4

新田次郎 著
孤高の人 ・全2巻
(新潮文庫)
 高等小学校を卒業後、神港造船所の技術研究生となっていた加藤文太郎は級友の影響で山を歩くようになります。彼は優秀な成績で卒業しますが、同級生が遊びだ、背広だというのを横目に相変わらずのナッパ服を来て遊びにも参加せず、石を詰めたザックを背負って徒歩で通勤し、密かにヒマラヤ貯金を続けていました。
 時代は次第に暗さを増していきますが、彼は山に登っていれば満足でした。どこの山岳会にも属さず、一人で冬山の難コースを踏破する彼は「単独行の加藤文太郎」と呼ばれるようになりますが、結婚を契機に人が変わったように山をやめることも考えるようになります。しかし、彼を慕う若者に頼まれ、断れない文太郎は生まれて初めてパーティを組んで冬の北鎌尾根を目指すことになります・・・
★★★★★
2006/9/17

新田次郎 著
銀嶺の人 ・全2巻
(新潮文庫)
 勝気な「泣かない子」であった駒井淑子は、冬の八ヶ岳で単独行を試みて遭難しかかった時、無口ですぐに「涙ぐむ子」であった若林美佐子と出会います。その後、二人は岩壁登攀に魅せられ、一緒にその世界に入り込んでいきます。やがて、マッターホルン北壁を目指した二人は、ついには女性のみのパーティでの初登頂を成し遂げます。
 本作品の主人公二人は、山に登ることと同じくらい仕事へも情熱を向けます。時代が近いだけに現実感がありました。
★★★☆
2006/9/3

新田次郎 著
栄光の岩壁 ・全2巻
(新潮文庫)
 冬の八ヶ岳で遭難し、凍傷によりその足の大部分を失いながらも、山への情熱を燃やし続け、ついにはマッターホルン北壁を日本人として初めて登攀した芳野満彦さんをモデルにした作品です。
 初めて挑戦したアイガー北壁は天候に恵まれず「勇気ある撤退」を強いられましたが、二度目は天候の悪いアイガーをあきらめ、マッターホルンへ目標を変更してついにはその山頂へ立つことができました。これは、命を預けあったパートナーとの友情の勝利でした。
★★★★☆
2006/8/19

新田次郎 著
アイガー北壁・気象遭難
(新潮文庫)
 本書は山を主題にした14編の短編集で、その多くは遭難という事故を取り扱っています。短編集なので通勤電車の中でも読みやすいものですが、内容は結構重たい内容のものも多かったです。
 マッターホルン・アイガー・グランドジョラスをアルプスの3大北壁といいますが、戦後日本人の登山家たちはこれらの山々に挑んでいき多くの物語を作りました。書名になっている『アイガー北壁』は事実をもとにした実名小説で、悲劇的な遭難事故を描いています。本作品は実名小説だけに重たい。
★★★★
2005/11/26

浅田次郎 著
日輪の遺産
(講談社文庫)
 マッカーサーがフィリピン独立のために集めた二百兆円という財宝が密かに日本へ運び込まれていましたが、終戦直前、帝国陸軍は敗戦後の復旧資金として密かに隠匿します。戦後50年経ち、ある老人が死ぬ前に二人の男に手帳を託しますが、そこに書かれていたことは驚くべきことでした。
 浅田節が冴えています。緩急をつけた展開、得意の涙を誘う場面、そして財宝の謎。これらが絡み合って話が進んでいきます。
★★★★☆
2005/9/4

ジョン・ダワー著
敗北を抱きしめて
(岩波書店)
 1945年8月、初めて外国から占領されるというショックを受けた日本人。これまでにもいろいろと戦後のことを断片的に聞いてはいましたが、このようにまとめて読むのははじめてでした。
 本書はアメリカ人日本研究の第一人者が丹念に調べ上げてまとめたものです。しかし、本書は単なる研究成果とかではなく、暖かい目で日本人を見つめて書かれた本でした。
★★★★
2005/6/26

森達也 著
放送禁止歌
(解放出版社)
 テレビで「放送禁止歌」というドキュメンタリー番組を演出した著者がその番組を作っていくうちに遭遇したいろいろなことをまとめた作品です。実際にはなにも存在にないのに「放送禁止」ということばを耳にしただけで思考停止してしまうマスコミ業界のありかたを痛切に批判していますし、これは単にマスコミ業界だけのことではありません。
 話題は「放送禁止」ということから差別問題へ広がり、いろいろと考えさせられるものでした。
★★★
2004/7/25

東野圭吾 著
仮面山荘殺人事件
(講談社文庫)
 毎年夏になると別荘で過ごす森崎家と、森崎の娘と結婚する予定だった高之はじめ8人が別荘に集まりました。その夜、なんと2人の銃を持った銀行強盗が侵入して来たのです。なんとか脱出しようと試みますが、うまくいきません。そんな山荘の中で殺人事件が発生してしまいます。犯人は誰か、そして銀行強盗たちから逃れられるのか・・・
 本作品はアガサ・クリスティの作品を彷彿させるようなミステリーです。私は見事に騙されてしまいました。
★★★★
2004/7/19

東野圭吾 著
幻夜
(集英社)
 町工場を経営してた父親の通夜、雅也は世間の人たちの冷たさを思い知らされます。そして叔父からは生命保険で借金を返済するよういわれるのですが、その借金はもともと叔父にだまされたようなものでした。その翌日、阪神大震災が起こり、あたり一面メチャクチャになりました。そして雅也は工場跡に叔父が倒れているのを目にすると・・・
 本作品は『白夜行』の続編といわれており、いろいろな点でかなり似ています。そこで勝手な命名、3次元の『白夜行』に対して2次元の『幻夜』、あるいはミステリ派の『白夜行』に対して情感派の『幻夜』。作品もいろいろ、好みもいろいろです。
★★★☆
2004/7/14

東野圭吾 著
白夜行
(集英社文庫)
 建設途中のまま放置されたビルで起こった殺人事件、そして加害者と思われていた人間は謎の死を遂げます。その後、関係者のまわりにはたくさんの不思議な事件がおきます。そして、最初の殺人事件を追っていた刑事がその19年後に出会うのは・・・
 いろいろな事件が起き、それらの事件が絡み合って長いときの流れをなしていきます。本作品は本格派のミステリーです。最後の部分については、賛否両論いろいろな感想があると思いますが、私は満足しました。
★★★★
2004/6/20

東野圭吾 著
トキオ
(講談社)
 宮本拓実の一人息子・時生(ときお)は、遺伝性の病気で死を迎えようとしていました。その時、拓実は妻の麗子に向かって20年以上も前に、時生と出会ったことを語りだします。時生は時間を超えて、父親である自分に会いに来たのだと言うのです。
 本作品を料理に例えると、ミステリーとサスペンスをベースにしてSFのソースをかけ、その上に情愛というスパイスをふりかけたという感じの作品です。どのような味がするか、どうぞお楽しみに。
★★★★☆
2004/6/5

養老 孟司 著
死の壁
(新潮新書)
 本書は大ベストセラーとなった『バカの壁』の続編です。
ガンやSARSで騒ぐことはない。そもそも人間の死亡率は100パーセントなのだから――
 著者は解剖学者であり、多くの死体と向き合ってきた方です。そして、「死とはなにか」という抽象的なことについて考えていたときに「死体とはなにか」と考えてみてあることに気付かれました。
★★★★
2004/1/17

養老 孟司 著
バカの壁
(新潮新書)
 「話せばわかる」なんて大ウソ!
 この手の本では珍しく長い間ベストセラーとなっている作品です。
 一元論的に考え方が凝り固まり、その世界を覆ってしまうものを「バカの壁」と称しています。養老さんは「バカの壁」が立ちはだかっている限り、いくら話しあってもわかりあえないのだと。
★★★☆
2003/6/7

マイケル・J・フォックス 著
ラッキーマン
(ソフトバンク)
 若手トップスターとして絶大な人気を集めていたマイケルは30歳にしてパーキンソン病という治療方法もわからない難病に冒されていることを知ります。そして、俳優生命が長くて10年といわれた彼の人生は一変します。「びっくりハウス」と呼ぶアメリカの超有名人達の世界で迷子になり、悩み、ついにそこを出て行く決心をします。
 スターの自叙伝は口で語ったことをゴーストライターが書くというパターンが一般的ですが、彼は14ヶ月をかけて自分でこの本を書き上げました。それはあまりに「個人的」なことを書きたかったからでした。
★★★★☆
2003/3/30

岡崎溪子 著
三仙洞探検記
(文芸社)
 「永遠の不良少女」を自称し中国大好きな筆者が、敦煌の遙か西カシュガルにある三仙洞という仏洞を探検されました。NHKのシルクロード調査隊でさえその危険さに調査しなかったというほど人を寄せ付けない洞窟です。
 本書の主題は上記の探検記ですが、三仙洞にまつわるいろいろなエピソードやチベットの現状について書かれているのは興味深いです。西域に興味のある方は一読の価値があるでしょう。
★★★
2002/11/2

村上春樹 著
海辺のカフカ・全2巻
(新潮社)
 このところ読んでいたのは、フィクションとはいっても結構リアリティのあるような本(歴史小説)がほとんどでしたので、本作品のような不思議な世界を描いたものにはちょっと戸惑ってしまいました。
 15才の少年、カラスと呼ばれる少年、ナカタさん、ジョニーウォーカー、ネコのミミ、大島さん、佐伯さん、ホシノさん、カーネル・サンダース、その他の出演者が繰り広げる物語は不思議であり、哀しくもあり、愉快でもあります。
★★★★
2002/8/11

上野正彦 著
死体は語る
(文春文庫)
 不気味な題名ですが、本書はホラーでもなんでもありません。法医学といって、変死者を相手にしてその原因などを明らかにする学問があるのですが、本書はその専門家が専門家向けの雑誌に連載していたものを集めたものです。文庫本になる前、本書は60万部を越えるベストセラーだったそうです。
 本書の主題はミステリーやテレビドラマなどでも取り上げられている殺人事件などですが、本書の魅力はそれだけではありません。筆者の(死人も含めた)人間に対する深い愛情がわかります。
★★★
2002/7/21

タフツ大学ERチーム
武者圭子訳
動物たちの緊急救命室
(草思社)
 題名からわかるように、本書の内容は動物を相手にした緊急救命室で繰り広げられるいろいろなドラマです。しかし、単に医療行為のことだけでなく、人間とそのパートナーである動物たちの関係について共感しながら読みました。
 本書に登場する動物たちは、胃捻転になった秋田犬、ストッキングを飲み込んだゴードン・セッターなど、一刻を争うような急患です。人工呼吸、輸血、心臓マッサージなど最新の医療技術を駆使して獣医達は懸命に治療を続け、そして奇蹟が生まれる・・・。
★★★☆
2002/5/19
雑喉潤 著
三国志の大地
(竹内書店新社)
 本書は「三国志の旅」ガイドブックで、一般のガイドブックでは満足できない中国かぶれの人にピッタリの本です。
 『三国志』に登場する、耳慣れた土地をめぐりながら、裏話的なエピソードなどがふんだんに盛り込まれています。『三国志』を何度も読んでいるような人にはおすすめです。是非一度読んでみて下さい。(そうでない人にはおもしろくもなんともないかもしれません)
★★★★☆
2002/5/6
写真:秋元良平
文:石黒謙吾
盲導犬クイールの一生
(文藝春秋)
 盲導犬シリーズ、最新のヒット作です。この手の作品としては珍しく40万部突破のベストセラーとなりました。テレビなどでも何度も取り上げられていますので、ご覧になった方も多いでしょう。
 クイールはラブラドールレトリバーの盲導犬です。本書は半分写真集という体裁を取っていて、多くの写真が掲載されています。秋元良平さんは犬好きの人間の視線でクイールを撮影されていて、モノクロ写真はあったかい犬の体温を感じさせてくれます。
 決して涙もろくはない私ですが、本書には何度も涙腺を弛めてしまうのでした。
★★★★
2002/3/24

塩屋賢一 著
歩け アイメイト
(東洋経済新報社)
 日本で最初に盲導犬チャンピイを訓練された塩屋賢一さんの著書です。副題「盲導犬に賭けた30年」からもわかるように、盲導犬育成に情熱を傾けられた塩屋さんの悪戦苦闘ぶりが書かれています。以前に読んだ『ぼくは盲導犬チャンピイ』でも大変だったであろうことはわかっていましたが、本書を読むと想像以上の苦労があったことがわかりました。
★★★☆
2002/3/17

伴野朗 著
三国志 孔明死せず
(集英社文庫)
 「あの、五丈原で孔明は死ななかった!」というのが本書のコンセプトです。もし、孔明が死ななかったら歴史はこうなっただろうという「トンデモ本」で、『反三国志』と共通するものですが、こちらはもう少し穏健(?)です。
 作者の伴野さんはあとがきに以下のように書かれています。
 吉川英治の『三国志』で育った世代だが、五丈原まで読み進むのがいつも苦痛だった。孔明が可哀そうでならなかったのだ。
 だが、今度は、五丈原から『三国志』は始まるという着想だから、苦痛はともなわなかった。積年の怨みを晴らすかのように書き進んだ。
★★☆
2002/3/3

河相洌
ぼくは盲導犬チャンピイ
(偕成社文庫)
 昭和30年、日本最初の盲導犬となったチャンピイがこの本の主人公です。いまでこそ盲導犬は法律上も認知されており、交通機関やレストランなどにも同伴することができますが、当時は普通の飼い犬と同じ扱いでした。
 2002/2/12に放送されたNHKの「プロジェクトX」という番組で、盲導犬チャンピイを育てられた(訓練された)塩屋賢一さんの悪戦苦闘ぶりが紹介されました。この番組が放送された翌日の新聞に出された広告を見て本書を知りました。
 シンシアに続いてチャンピイ、やっぱり犬って素晴らしいですね。
★★★
2002/2/10

木村佳友と毎日新聞阪神支局取材班
介助犬シンシア
(毎日新聞社)
 シンシアは宝塚にお住まいの木村佳友さんをサポートする介助犬(ラブラドールレトリバー)です。盲導犬や介助犬など本人(犬)は楽しみながら人のサポートをしているのでしょうが、その姿にはホロリとさせられます。
 本書は毎日新聞の地域版(大阪・兵庫)に連載(なんと1年半!、220回)されていた記事をベースとしたもので、さすがにとても読みやすいです。なお、新聞記事は毎日新聞社「まいど!!大阪」というサイトで公開されていますので、こちらで読むことができます。(かなり量が多いです)
★★★★
2001/12/2

周大荒 著
渡辺精一 訳
反三国志・全2巻
(講談社文庫)
 三国志など「正史」はインチキだと言い放つトンデモない本です。正史ではない「野史」こそ真実だ言い、三国志を一般向けに面白おかしく書いた『三国志演義』は野史ではあるが間違っていると言います。いやぁ、この本を読み出してしばらくは頭がクラクラしてしまいました。
 何しろ、三国志の中で無念の死を迎えた関羽・張飛・劉備といった悲劇の人物達が時流にのって、あれよあれよという間に帝位を簒奪した曹操をうち破り、天下統一を果たしてしまいます。曹操を悪者扱いしているのは『三国志演義』と同じですが、最後の方ではあまりに連戦連勝でちょっと辟易してしまいました。
★★★☆
2001/10/14

植木不等式
悲しきネクタイ
(地人書館)
 この本は今はなき『科学朝日』に連載されていたコラムを集めたものです。表題も「シンドラーのリストラ」「カラスミよこんにちわ」「遠くへ液体」といったオヤジギャグ風(今となってはちょっと古いですが)で、全編冗談のかたまりみたいな印象です。しかし、主題はサラリーマンの悲哀であり、かなりシュールなものが多いです。
 よく読んでみると、いろいろな分野の知識がないとこんな文章は書けないことがよくわかります。著者の知識の幅広さと、ユーモアのセンス、反骨精神が光っています。
★★★☆
2001/3/20

三国志新聞編纂委員会編
三国志新聞
(日本文芸社)
 この新聞は全編ギャグのかたまりみたいなもので、まじめな三国志ファンの方からは袋叩きに会いそうです。でも、そういうことを分かって読めば、それなりに楽しめるでしょう。
 本書は某新聞のパロディといったところで、それを楽しめる人にはおすすめでしょう。三国志に出てくる事件を現代の新聞風に報道するという趣向です。このように完全にギャグとして割り切ってしまうと面白いです。でも、最後の方に行くとちょっと飽きてしまうかも・・・。
 昔、ASCIIという雑誌に4月号にだけ「Ah! Ski」という冗談の記事が掲載されるのを楽しみにしていたことを思い出しました。
★★★
2000/12/17

郡司ななえ
ベルナのしっぽ
(イーストプレス)
 この本の作者は27才で失明した、もと犬嫌いの女性です。
 作者の夫の幸治さんも3才の時に失明した視覚障害者です。でも、作者はお母さんになりたい、どうしても子供が欲しいという思いから主人公のベルナ(盲導犬)をパートナーとして子育てをする決心をしました。無事に子育ても落ち着いた頃、主人公のベルナちゃんは年を取って目がよく見えなくなってしまいますが、リタイヤさせず最後まで家族として一緒に暮らしました。
 ご存じのように、うちにもチャチャという家族がいます。ベルナちゃんの最後のシーンは涙なしでは読めません。
★★★☆

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