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新学習指導要領について

2012年から完全実施される新学習指導要領についてその変更内容と今後の対策についてのコラムです。




新学習指導要領の変更点(中学英語)


【改訂のポイント】
 中学校の新学習指導要領で示された英語の学習内容の現在の内容からの変更点について整理してみます。

外国語の目標の項には

「外国語を通じて,言語や文化に対する理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う。」

ということが書かれています。

 現行との違いは下線の部分で、現行では「聞くことや話すことなどの」となっており、改訂後は読むことと書くことも含めたコミュニケーション能力の基礎を養うとあります。 これは今回の改訂では小学校に外国語活動が導入され、特に音声面を中心として外国語を用いたコミュニケーション能力の素地が小学校時代に育成されることになったことを踏まえたものです。

 つまり、中学校段階では「聞くこと」「話すこと」に加えて「読むこと」「書くこと」を明示することで、小学校における外国語活動ではぐくまれた素地の上に、これらの 4つの技能を総合的に育成するということです。

 また、英語の目標の項を新旧で比べてみます。
旧(現行)
(1)初歩的な英語を聞いて話し手の意向などを理解できるようにする。 (1)英語を聞くことに慣れ親しみ,初歩的な英語を聞いて話し手の意向などを理解できるようにする。
(2)初歩的な英語を用いて自分の考えなどを話すことができるようにする。 (2)英語で話すことに慣れ親しみ,初歩的な英語を用いて自分の考えなどを話すことができるようにする。
(3)英語を読むことに慣れ親しみ,初歩的な英語を読んで書き手の意向などを理解できるようにする。 (3)英語を読むことに慣れ親しみ,初歩的な英語を読んで書き手の意向などを理解できるようにする。
(4)英語で書くことに慣れ親しみ,初歩的な英語を用いて自分の考えなどを書くことができるようにする。 (4)英語で書くことに慣れ親しみ,初歩的な英語を用いて自分の考えなどを書くことができるようにする。

 新旧の違いは(1),(2)において「英語を聞くことに慣れ親しみ」という文言がなくなっていることです。

 これは上記の目標の部分で述べたことと同じ趣旨で、すでに小学生時代から話すことや聞くことについては慣れ親しんでいるということから、英語の目標において「聞くこと」「話すこと」の領域にかかわる記述に盛り込まれていた「慣れ親しみ」という文言が削除されています。

【改訂された内容】
 今回の改訂では授業時数が各学年で105 時間から140 時間に増加しています。増えた内容は指導する語数を従来の「900語程度まで」から「1200 語程度」へと増加させていることと、言語活動の充実を通じたコミュニケーション能力の基礎を育成するための時間が増えたことです。一方で文法事項等の指導内容はほとんど増加していません。

 学習する時間と量が増えていますが、内容も変わってきています。例えば上記の4つの技能のうちの一つの聞くことについてはコミュニケーション技術の向上を意識して「話し手に聞き返すなどして内容を確認しながら理解すること」という項目がポイントとして挙げられています。

 これはコミュニケーションは常にスムーズに行われるとは限らないため、相手の言うことが聞き取れないということを想定した学習です。聞き取れないときは、
 ・Pardon?
 ・I am sorry, but I can't hear you.
 ・Would you please say that again?
 ・Will you speak more slowly?
などといった聞き返す表現を積極的に活用したり、話された英文が聞き取れても意味が十分に理解できない場合には、それを曖昧なままに終わらせるのではなく適切な質問をしたり、
 ・You mean..., right?
 ・You said..., right?
といった表現を用いて聞き返して意味を確認したりしながら正しく理解しようとすることができるような学習内容が盛り込まれています。

【求められる学力】
 中学生の英語学習方法1でも述べたように、これまでの読み書き中心の内容から聞くことや表現する力まで求められることになります。

 当然高校入試でも学習指導要領に即した形で問題が作成されることになります。したがってこれまでのように読み書きだけでなく試験では特に聞くことが重要になってきます。できるだけ早い段階から聞く力をつけるために英語に慣れ親しんでおくことが重要なポイントであると思います。

 なお、各学年の学習内容は文部科学省のホームページに掲載されているので各学年で何を学ぶことになるのか確認してみてはいかがでしょうか。
文部科学省のホームページ(新学習指導要領における中学英語の内容)






その他のコラム
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